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7月のレコメンCD
Smokin' java/Drrell Grant

 大阪のジャズショップでかかっていて即購入した一枚。ミッシェル・ルグランの「You must believe in spring」目当てで購入したのだが、他の曲もどれも粒揃いで、こんなアルバムを聴いた時「ジャズってええな」とつくづく思う。ドナルド・ハリソン(as)ジョー・ロック(vib)のフロントにダレル・グラントのトリオの編成。あいにくダレル・グラントという人についての詳細は分からない。けど、非常にセンスのいい曲を作る人である。洒落た曲からファンキーな曲、モード系の曲までとにかくメロディアス。スタンダードと言われても違和感がない。この人、編曲のセンスもいい。それにしてもドナルド・ハリソンっていいな〜。オーソドックスでありながら革新的なコンセプト、キャノンボールとジョニー・ホッジスとチャーリー・パーカーを足して4で割って知性を加味したようなアルト吹きだ。ブランフォードほど高邁でもなく、ボビー・ワトソンほど無邪気でもない。何とも独特な雰囲気を醸し出している。アルバムを通して、ちょっととぼけた味もあるドナルド・ハリソンに対してジョー・ロックのヴァイブは真面目一徹。二人のコントラストがほどよい加減で、この一枚、ジャズ・ファンなら買って損はない。アドリブが容易ではない筈の「You must」の泣きのアルトには参った